前作の「不都合な真実」上映後、気候変動に向けて世界的な取り組みも行われてきています。しかしこの映画で世界規模での温暖化が益々加速し、地球の姿が変わっていく現実を見せられ、このままでは到底地球の崩壊を防げないのではと、改めてショックを受けました。
地球の崩壊=地球上の生物の存続の危機ですが、温暖化は間違いなく人間が引き起こしたものなので、その罰を受けているような気持ちにさえなりました。
そんなショッキングな現実はもちろんなのですが、私がこの映画で一番心を打たれたのは、アル・ゴアその人の姿です。様々な困難が起こる中、不屈の信念で世界のあらゆる場所を回り、「人間の知恵と情熱により、気候変動の危機は必ず乗り越えられる」「私たち一人一人が自分のライフスタイルを見直し、政治家を、社会を動かしていかないと間に合わない」そう人々に訴えるタフな姿は、間違いなく地球の未来への救いに思えました。
また、この温暖化をストップするという課題には、解決策があるのです。真実を訴えるだけでは動けなかったインドが、経済的な解決策も提示した結果、国連で代表がパリ協定に批准するとスピーチした場面は本当に感動的でした。しかし、今度はお膝元のアメリカが…。
この映画は重いテーマを残し、ハッピーな結末が見えないまま終わります。ただし今、アル・ゴアの活動が未来への確かな救いであるとしたら、未来への希望は、次世代を中心に彼の信念に共鳴した人々たちが、世界各地でたくさんの声をあげ始めたことです。
「2017年―希望はあなたに託される」というメッセージのとおり、私たちもその一人に加わらなくては。この映画は地球上に住む一人でも多くの人に知って、観てほしいです。
映画「不都合な真実2 放置された地球」は、東和ピクチャーズの配給により、11月17日から公開されています。
http://futsugou2.jp/
字幕の監修は前作に引き続き、POZIのサポーターである枝廣淳子先生。翻訳をされた関連書籍「不都合な真実2」も発売中です。映画の予習、復習に、また行動を起こす際の手引きとしておすすめですよ。
http://www.es-inc.jp/books/2017/bks_id009229.html
(POZIプランナー 木村真理子)